すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

思い立ったが吉日。

 今朝新聞に隣町のお寺で牡丹が見頃だと知った。朝は快晴。これはもう行くべきだろう!とくりりんにも相談してキヨちゃんを連れていくことにした。

 キヨちゃんに伝えると、普段すぐに何でも忘れてしまうくせに、

 「何処に何しに行くかは忘れたけど、どっか連れて行ってくれるんじゃって。」

とリハビリの時に看護師さんに伝え、肝心の情報が無いと笑われたらしい。まあ、楽しみに待ってくれたようだ。

 ところが昼前から風が強くなり、曇り空に。いくら気温が上がってきているとはいえ、キヨちゃんには寒いかな?雨でも降ったら厄介だな、と心配しつつ出発した。

 場所は私も途中までは行った事がある場所だが、それ以上は行ったことが無い。とにかくほぼ山頂付近のお寺だ。しかもくりりんがスマホのナビで行った道は以前私が行った道ではなく自宅から近い方からの道なのだが、これが我が家付近の山道よりも更に狭く路肩には柵も何もなく待避所もほぼ無い道。これは地元民じゃなければ対向車が来たら立ち往生する・・・と思った矢先にその細い道で対向車が。幸い相手方が地元の人だったのかバックしてくださった。

 途中案内の札はあったが途中でナビが、

 「目的地に到着しました、ナビを終了します。」

と言い出した。てことはこの真下とかなのか?と途中で工事のための交通整理をしていた人に道を聞くと、

 「多分この下かな?」

とどうやら地元民では無かった。

 それでも何とか無事に到着。

密厳寺(みつごんじ)

 少し坂や小石のある場所もあったがほぼ車いす介助で大丈夫だった。そしてまさに牡丹は見頃だった。

 

 「綺麗!来てよかった!」

と大喜びするキヨちゃんに、他のお客さん一行が声をかけてくださった。キヨちゃんは何処でもすぐ誰とでも打ち解けるし、割と声を掛けられる。

 「まあ、おばあちゃん幸せですね~。」

と手を握ってくださると、

 「はい、幸せ者です。うちも95歳です。」

と笑顔を振りまく。するとお寺と言う有難い場所で七福神様もおいでるのに、

 「まあ95歳じゃって。」

と代わる代わる握手に来てくださった。えっと・・・、キヨちゃんにご利益はありませんが(笑)。まあ、この歳までキヨちゃんみたいに元気でいたいという事だろうか。

 七福神様は触ってご利益を頂いていいとの事だが、キヨちゃんは手が届かないので、私が撫でてからキヨちゃんの顔や頭を撫でた。

大黒様。

 帰りは道を変えて舗装された良い道を降りた。キヨちゃんは興奮が冷めなかったのか、夜もいつもより長く居間で過ごし、寝室に行ってからも長い時間座ってテレビを観ていた。

 まあ、そのくらい喜んでくれたら言うことは無い。